生活
坂井ハナ

きみは ぼくの かおをして
ぼくの きらいな ことをする
毎日 付き合う こころとことば
ぼくらはきついお酒を注ぎ合って
ぼくのつくるものときみのつくるものとが
似て重なって重苦しい

コンビニ ごはんは 600円
おうちで 自炊は 300円
お菓子と ジュースと 施錠と扉
あたしはあたしらしく発声した
ぼくのやることはぼくの身体からはじまることを
知って理想見てかなしい

耳かき 軟膏
あぐらとまくら

あたしの時間はさまざまな情報の波に
時刻や人間感情 論理やけもの道など
ためらいも負担もなく充足させてあげよう
腹八分と過剰 ベッドタイムのからっぽ感
生活の一歩一歩は身体の鼓動循環

何にも しない日 午前4時
きんきん ぎらぎら 午後10時
レバーに ちりめん ほうれん草
ついゴミ袋を出すときに生命を振り返る
ぼくがいることとぼくがいないことが
いっしょくたですワンルーム


自由詩 生活 Copyright 坂井ハナ 2010-07-12 21:52:24
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