僕の手
乱太郎


僕のしがない手を
君への花向けだと思って受け取ってくれ

僕の干からびた足は
君への愛着だと思ってくれ

僕の垢だらけの耳は
君への差し入れだと思ってくれ

僕の乾いた眼球は
君への願望だと思ってくれ

さあ
僕の鳴りやまぬ心臓を
君の銃で撃ち砕いてくれ

僕はそれから世界を一周してくる
その間に僕をどう扱うかは君の自由だ
そして
僕は知るのだろう
初めて僕という自分を


自由詩 僕の手 Copyright 乱太郎 2010-07-08 19:25:25
notebook Home 戻る