そらのね
細川ゆかり
藍色の正装は纏われず
あなたは花に囲まれて眠りました
花の緑と衣服の藍とが
白い骨に残りました
頭蓋の金具は一緒に埋めました
生きるものが
その奇妙な構図をどうしても露呈しながら
日常は流れだしました
ひたすらに
遺体が遺骨になり
それまでの過程を
消化しきれず今に至ります
肉をはがして骨を残すこと
似通った体躯が生きていること
違和感ばかりが募ります
どうしよう
どうしても
どうしたら
そんなにも
笑って泣いて迷って生きて
何者になるのでしょう
私は
明日を迎えます
きっと
きっと