Independence night
月乃助

独立記念日の夜
祝いの祭
星明りの夜空に光の花が舞い散る
願いを集め 放ち
大輪の夢を咲かせる
けたたましい空の鼓動となって
瞬時に消え去る はかなさに

―― 祖国という明日をもとめ 
   命をかけた

その誰もが聞いた 大砲の轟音は
今宵 いくど夜空に響き渡る
蠢くものたちの足をとめ
誰もが見上げる同じ空に、試練を選んだ者達の祈りがある

幻想などでなく、

声が、歓声がわき立つ
あでやかな火の粉は、閃光を放ち 人は酔う
自由を勝ち得た喜びに
歴史に染まることを拒んだ 夜空が、
火の花を咲かせる

光の
その先に、届けられる想いに
心を動かせば、

いつまでも
夜は終わらず 人は空を見上げたまま
億年の遠くで 争いを聞いた星たちが、
汚されず 煙の向こうに姿をみせようと
心にとめる 何かをもとめ
潮風にのってくる 火薬のにおいに
払われた 祖国の代償を
見つめていた






自由詩 Independence night Copyright 月乃助 2010-07-04 05:34:54
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