For My Youth 
真島正人

あの
つらかった
あの頃
唯一つ二つの
悦びとして
隠れるように
買いあさった雑誌よ
今やそれらが
違う形の
脚光を浴び
私は寂しく
阻害された
遠く隔てられた
あの純粋な悦び
願求が
叫びごえをあげ
咆哮し
しかしそれは私の内なる
追随で
終わらせて
しかるべきなのだ
常に
歴史のページは
このようにして
私を
置き去りにして
私を周辺に
捨て置いて
はばからない
私の愛した
あの紙面はどこだ?
ここにあり
私の濁った瞳を
嘲笑し
私の嫌うあの
大きなものに
取り込まれ
私をさげすんで
暇がない

あぁしかし
そこに描かれ
そこに代表される
あの
夏の匂い
特殊な
独特な
性感帯
柔らかな部分を
さして暇もない
あの
特殊な構築
建築のごとき
美術が
私にとって
大切であり
それが万人の前で
受け皿であることに
私は
なす術もない


自由詩 For My Youth  Copyright 真島正人 2010-06-27 13:13:33
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