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橘あまね

朝の訪れるたび
切り離されたからだを思う
昨日との交信が途絶えて
寄る辺ない
なまぬるい風に
輪郭を確かめる


季節がしみこんでくるのと
季節に染み出していくのが似ている
どちらにしろ
僕は曖昧で
朦朧
何もわからないよ


二人の子どもがぼくの中で戦争して
憎むことと愛することを取り違えている
つながっているかどうか
気づく場合と気づかない場合との
違いが
それほど大切かい

右目からの涙と左目からの涙は
成分が違うんだってね
悪い夢なのかよい夢なのか
それとも決して夢ではないのか
大切なところが
いつでも
明白でない
空っぽであることも充たされていることも
同じ
季節の前に力を亡くしてしまう


自由詩 alt Copyright 橘あまね 2010-06-27 07:53:50
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