夏の窓辺
ベンジャミン

誰もいない教室は
おだやかな海のように静かで

窓から見える空は
泳げそうなほど広がっている

そこにはただ
さんさんと降りそそぐ光が
とっても小さな粒子になって踊り
いたるところで跳ね返って
きらきらと転がっている

そんな
誰もいない教室の窓辺に
僕は今年初めての夏を見る

夏は僕を見おろして
かげろうのように大きく立っている
  


自由詩 夏の窓辺 Copyright ベンジャミン 2010-06-27 00:13:29
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