人工水晶体
吉岡ペペロ
乱暴に脱がす手
手に刻まれた三日月が
赤紫に腫れていた
いつもは白い月なのに
哀しい目をしてのぞきこむ
水晶体に光景が////
湿った砂山
ふもとから
少しずつ掘ってゆく
手を圧迫する
肉のようなものが
肉であるのか
乱暴に脱がす手
手に刻まれた三日月が
赤紫に腫れていた
いつもは白い月なのに
哀しい目をしてのぞきこむ
水晶体に光景が////
自由詩
人工水晶体
Copyright
吉岡ペペロ
2010-06-17 23:20:37