YとKに捧ぐ
TAT














青春はとうに過ぎてしまったけれど

どの辺りがそうだった?と問われれば迷わずにあそこだったと指を指す




YやんやK君やその他諸々とワイワイやってたあの数年間が


たからものだったと





信じてる














何か会社興したって?



今は道も場所も離れてしまって






中々連絡も取り合わない間柄だけど









優秀な営業マンが必要で

にっちもさっちも行かなくなったら

又メール頂戴











即日で辞めて駆けつけるからさ













嘘つけ嘘つけって








嘘じゃねぇってばよ











何でってあんた等

現場トんだ阿呆な俺のマンションのドアの隙間から

『このまま逃げるなよ』って

DMの裏紙の殴り書き刺し込んだじゃんか











暑い暑い暑い夏に

五階手上げの搬入現場で

各階の踊り場でグロッキーんなってる

ゲロ吐いたアルバイト蹴飛ばしながら

タイガーボード運んだじゃんか
















翼よ

カモメよ

大海原よ












ローレライは健在か?


悪魔のデルタは待ってるか?











時化でも嵐でも


海図が無くても戦時下でも











俺たちにはそんなもん何ら関係が無い






俺たちにはそんなもん何ら関係が無かった












カモメよ今だけは

お前を信じてやる

何でって飛んでる鳥が

他に居ない












こういう時は風のど真ん中に立つもんだ


不敵な笑顔で


見下してやるもんだ













人生は航海だ














我々は










一匹ずつがコロンブスだ















んじゃ








テラ・インコグニタ(未開の大地)で落ち合おう




















YやんK君おめでとう これからも頑張って下さい











以上、祝電を読み上げさせて頂きました

















自由詩 YとKに捧ぐ Copyright TAT 2010-06-11 21:44:39
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