23歳
ゆきちゃん。

手首につけた 花柄シュシュ ゆれる あなたが外した 

時計を逆に回して10年前

もし あの娘とあたし 同じように 目の前に

現れたら あなた どっちを選ぶの?

好きな気持ちは 消えないから 隠してるのに 見つかる

年の差よりも 時の差が 悔しくて

あなたのこと 全部欲しい 知りたい

全部好き キライなところも 抱きしめて

あの娘がもらったもの 欲しいけど いらないから

あたしだけのもの なにかひとつ ちょうだい?

こうして こんな詩を書いている今だって あの娘は

あなたの たくさんの愛を 逢いを 

悲しみ 憎しみですら あたしの欲しいもの

あたしは たったひとり 部屋でパソコンに向かって

あなたには永遠に届かない 想いをぶちまけていて

それでも逢いたいから 

薬指にしている誓いを あなたが

外せなくてもいい 奇跡は起きない

だから かわりに あたしの 花柄シュシュ 外して 髪をほどいて

あたしの身体を触って 撫でて 舐めて 奥までずっと 

お願い 

好き と は 言わないでね


自由詩 23歳 Copyright ゆきちゃん。 2010-06-07 23:37:30
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