冬の熱
小林 柳
熱い とひとり言うのも飽きて
熱いねえ って呼びかけてみた
誰もいないのだけれど
そうしたらその声は
出しっぱなしのストーブに こだま したよ
金属質の涼しげな音で
冬の熱はとっくにさめきっていた
自由詩
冬の熱
Copyright
小林 柳
2010-06-07 00:37:20