美しいきみ
寒雪



きみは気付いていない
だから
いつもまぶしい太陽から
目を伏せるように
俯き加減で
猫背のまま通りを歩く


きみは気付いていない
本当のきみは
とても魅力的で
本気を出したら
周りにいる女性みんな
裸足で逃げ出すほど
素敵なことを


ぼくは
きみといる時
そんなきみに
気付かせてあげたい
そんなきみを
輝かせてあげたい
思うだけじゃなくて
きちんと
きみに口に出して言ってあげる
とびきりの笑顔で
きみがぼくの言葉を
受け入れられるようになるまで
繰り返し
壊れたレコード盤みたいに
囁いてあげる


ショッピングモールで
二人並んでいる時
きみが
ウィンドウに映る自分を見て
身支度を直して
にっこり笑いかける
その姿が
ぼくにとって最高のご褒美
きみは今より
もっと美しくなれるはずなのさ


自由詩 美しいきみ Copyright 寒雪 2010-06-06 07:26:04
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