ねえ、あなたの名前をおしえてよ
　　　　　　　　　　　　　　／わたしはね、

ははよりぶんりしたすうじつご、から（…）
という名をあたえられた、わたし、はわたし
としかしきべつされないなぜならば、らば、
らばはらばでありこいびとあいじんにはなれ
ず、（…）という名をいっかんしてかんかん
かんとかんした、すうおくびょう、にわたし
の、どういつせい、がそんざいし、つまり、
どう、いつ、せい、とはなんじなんぷんまで
にけっかをていしゅつせよというめいれいけ
いであるはずもなく、いいかえれば、ればー、
ればさしればにらいため、（…）という名そ
のものがわたしの、いきざま、をひょうめい
しているのだ、そう、かってにかって、に！
炭酸水になりたかった、
あるいはそのまなざしに、
はじけてとんでみずからすてるうんめい、は
しょせんゆるされず、なぜならばらばらば、
らばのはなしはもうけっこうです、（…）と
いう名、をひともじずつばらすこういは、う
どんくってうんめい、といえるけんり、をほ
うきすることであり、このねこのしっぽはじ
ゃっかんみなみをさしているねというしこう
や、おやゆびのつめのそりぐあいにたいする
かなしさを、もくようび、ごみしゅうしゅう
しゃにぶちこむことであり、いいかえればれ
ばればー、かんこうへんにきをつけろ、（…）
という名、をよくしるきみへのぜったいたる、
はいとくくくくとわらうしょうねんまんがの
じょうとうご、ええですからとどのつまりと
どはとどでしかなくあしかではないのであっ
て、わたしはだれなのよ、ごぜんいちじ

「神も名において個別化されていたのだ」
「それは、逃れられない名誉である」

ねえ、あなたの名前は
　　　　　　　　　　／（望むべく、空白）



　　　　　　　詩と思想2010年4月号読者投稿欄掲載