反対側
夏川ゆう

好きなのに嫌いなふりをしてしまう反対側の気持ち零れる

五月晴れ流れる風の透明感キラキラ光る太陽の風

広大な宇宙旅する流星に乗せた願いは山積みのまま

第三の目を育てれば誰にでも見えないものがはっきり見える

夜になるほどに深まる緊張感愛し合うため暗闇泳ぐ

大工からシェフに転身した友の太い指先器用に動く

夕暮れに涙浮かべてさようならオレンジ色の別れのシーン

梅雨入りの証拠を探す紫陽花の戸惑いよそに雨は降らない


短歌 反対側 Copyright 夏川ゆう 2010-06-03 16:20:34
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