ヴァギナ
デラシネ

ころしてほしい
たとえば私が私の人生などを喋りだしてしまう前に

ヴァギナ

杭を打たれた中心から
痺れるような喜びが弧を描き広がり 全身を包んでく
傷口は限りなく純粋な体液を滲ませながら  
永遠に続くかのような痙攣をくりかえす

ころしてほしい

満ちゆく海の波にさらわれ溺れる砂のように
眩しすぎる海底に沈みとけゆく藻屑のように
私は解けて貴方に解けて世界に解けて 愛を知る 

ずっと はなれないでいてほしい
やわらかさの奥にある震え求める熱こそが 私達のすべてなのだと
約束を

ずっと はなれないでいてほしい

ずっと


自由詩 ヴァギナ Copyright デラシネ 2010-06-02 19:42:57
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