赤い眼
within

海から浜辺へ
流れ着いた破片
自分の
皮膚を削り
刻まれてゆく波紋

咀嚼するごとに
産まれてくる泡

ここに

辿り着くまでに
何度
射精したことだろう

いつか魚の群れに混じって
果てるまで泳ぎ続けたい

粘液で体中を包んで
滑らかに
幾重もの曲線を描く

刻まれた刺青が
鏡に映り
スキャナの光が
肉体を記憶する

祭りの踊り子の舞が
旅人の目を
赤く染める


自由詩 赤い眼 Copyright within 2010-06-01 14:06:30
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