気付く
izumi

ヒトは気付いて成長する。
それは自然に起こること。

みんなそうして生きてきた。
意識的にそうすることもあれば、無意識のうちにだって。
今、読んでいるあなたも 今、読まれている私も
すでに何かに気付いているかも。

私たちは失って初めて、その大切さに気付く。
神様は、簡単に私たちにすべてを与えはしない。

お金をなくした金持ちが、お金の大切さに気付くように。
干ばつにあえぐ農民たちが、雨のありがたみに気付くように。
絵具をなくした絵描きが、筆だけでは自分を表現できないと気付くように。
自殺したい少女が、誰かの死を前にして命の大切さに気付くように。
家族がバラバラになって、一人では生きていけないと気付くように。

お金も、雨も、絵具も、命も、家族も
失って初めてその大切さに気付く。

神様は、次に私たちから何を取ろうとしているの?
そして、何に気付かせようとしているの?

ヒトは気付いて成長する。
気付くことを避けては生きていけない。

あなたは何を失った?



10.2.13


自由詩 気付く Copyright izumi 2010-05-31 01:30:46
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