さみしさで貧血
ふるる

冷蔵庫ゆっくり冷えていくものが光のような気がしてならない



やっと今一人で立てた足元にいろんなものが這いのぼってくる



ゴミ置き場月光に散る貝殻が泣いてるまぶたに見えなくもない



レタス・セロリ・キュウリのような五月・六月 約束なにもないんだ



あんなに重かった鞄を軽々持てたというさみしさで貧血



しんみりとお弁当を食べている国語の教科書の小鳥と友達



青いプールに予鈴が飛び込む 全反射する水面 彼女は不可視



短歌 さみしさで貧血 Copyright ふるる 2010-05-21 00:43:19
notebook Home 戻る
この文書は以下の文書グループに登録されています。
     短歌