終日
霜天

燻ぶり続けた今日が終わると
皆、靄に戻っていく
拡散された、再構築
明日には、昨日と同じあなたはいないでしょう

裏路地の、静けさ
雨宿りもすっかり、済んだので
手を、振り合おうとすると
足元から、霞み始めてしまう


何か言葉、にしなければけないことが
あったような気がするけれど
私は薄れ
秒針は、進む


煙る街並み
夜明け前
光線が突き刺さるまでの、その一瞬
深く沈んだ霞みの中で
私たちは、確かに一つだ


自由詩 終日 Copyright 霜天 2010-05-16 01:21:58
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