つるつる
なき

強い風が吹いて手のひらを、どん、と叩く
指や手のひらを過ぎていく風はつるつるしていた

よしよし、と風を撫でる

強い風で乱れる髪を押さえる
指先にからまる髪の毛はつるつるしていた

よしよし、と頭を撫でる


両手を広げ、風と遊びなさい
体中が、つるつるになるまで


忠実に実行すれば
私の全部がつるつるになる
風と同じに


手のひらを通り過ぎる風はつるつるしていた




自由詩 つるつる Copyright なき 2010-05-15 17:56:02
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