ヲタガイの手
朧月

君のその手は君のものだけど
今だけ少し僕のものなんだと
そういうことにしてくれたなら
話は早いと思うんだ
そしたら僕は君の手を
僕の意志で動かせる

君にはボクノテヲアゲルカラ

僕らはそうして安らぐんだ
僕は君の
君は僕の手のあたたかさ
に もたれてハネハイロヲナス

黒の夜は黒の夢の果てまで
明日の光り明日の叫びを
キクマデヲ

指先に尖った爪を
互いの皮膚に食い込ませて
泣きまねでいいからナクノヲシテ
それから 普通の顔で
ヲヲヲヲイカケアイナガラ
ヲたがいのカラダを温めてゆく



自由詩 ヲタガイの手 Copyright 朧月 2010-05-14 21:20:40
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