砂漠の心
そよ風さん

悲しみと
同居する心は
未だ渇きが取れず
潤いの水を
求めていた

渇きを
癒すため
荒れた土地を
さ迷う
此処には
潤してくれる
水なんて無いのに

見当違いの
場所に
心をおとす

その場所に
安住を求めようにも
馴染める筈もなく
心は一層
渇きを訴え
涙すら
流れ落ちない

涙となる
気持ちさえも
心に存在しなくなって行く

そして
心には
大きな穴が開く
やがて潤いの水を得たとしても
穴の開いた心には
渇きを癒す水も
貯まるわけも無く

悲しみを
増していく
渇いていく

本当の
安住の地
それを求めて
なお
心は渇いて行った


自由詩 砂漠の心 Copyright そよ風さん 2010-05-13 11:28:04
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