半身
高梁サトル


それぞれに交差する
よっつのひとみ

そのやわらかな表面は
甘いのだろうか
それとも潮の

見詰めれば
卵黄を飲み込むように
喉を滑らかに落ちてゆく

嗚呼

同化できないと感じるほど
無性に欲しくなる

寄り添うのでなく
取り込もうとする

それが叶えば
また独りになることも

知っているのに



(どうしてこんなにも似ていて別々なの)(僕たちは



自由詩 半身 Copyright 高梁サトル 2010-05-10 21:40:48
notebook Home