エディション
瀬崎 虎彦
食材のヤギ
表面をキャラメリゼしていただく
贖罪のヤギ
全焼の供物としてささげる
アナザーと誰かが言ったので
人一人いない廊下でブラザーと返事する
愉しいことも一瞬だが
そも生きていることさえ一瞬だ
はらはら葉が落ちていく
葉は紙でできている
紙の上に何ごとか書かれている
愛だぜ、愛 お前に必要なのは
そう思ったら
誰かがもう声高に歌い上げてやんの
自由詩
エディション
Copyright
瀬崎 虎彦
2010-05-10 15:21:28