あんこあんこあんこあんこあんこ
あんこあんこあんこあんこあんこ

ぼくは何故あんこを5回ずつ
計10回もあんこと唱えているかわかるかい？
それはだね、尻尾まであんこたっぷりのたい焼きを　　
食べたいからに他ならない

あんこあんこあんこあんこあんこ
あんこあんこあんこあんこあんこ

甘味な響き、たい焼き喰いたいぼくは
甘味屋に飛び込むが妻は
それ以上食べたら、お腹出るから駄目よ　
駄目ったら　駄目っ!!
おこづかい無しよ　

千の悲しみを帯びたあんこたちの眼を避けて
ぼくは妻に引っ張られながら
雑踏に呑み込まれていく