粉薬
照留 セレン
真っ白な塩のようにすましているけれど
糖衣にくるまれて微笑する錠剤を尻目に自己を主張する
一瞬薄甘く そして苦く苦く
ゼリーで覆い
オブラートで包み
私は何とか此奴に対抗しようともがいている
普段は錠剤と一緒くたになって
大人しくオブラートの中でじっとしているのだが
時たま此奴はにやりと笑いながら
隙間から這い出してくる
ふやかしたオブラートを一気に飲み込んで
今晩は勝ったと思ったら
喉の奥から苦みが立ち上ってきた
自由詩
粉薬
Copyright
照留 セレン
2010-05-05 16:47:26
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