平行の世界
美砂
線をひく
二本の
それはノートからはみだして
線路のように
のびてゆく
そこからさきは
やめなさいとだけいわれるところ
だが二本の線は
平行をつづけてしまう
だれかがバカとよんでいる
遠くから
近くから
ささやきごえ
怒鳴り声
どこまでいっても
まじわることはない
なぜなら二本は
二本であることでしか
生きてゆけない
ひとつの宇宙に
のびつづける
ひとりの
あなたと
ひとりの
わたしの
自由詩
平行の世界
Copyright
美砂
2010-04-27 19:14:36