knight of diamond
mizunomadoka

「いつからこのようになった?」
「そなたは強くなりすぎたのだ」
「多くを見捨ててか? だが、今の私であればそれすら取り返せるだろう」
「今のそなたなら。あるいは」
「おまえは信じてはいまい?」
「古き友よ、この世界には同じ人間が存在する」
「同じように右手を上げる人間が幾らいたところでどうなる」
「そなた自身の世界があるということだ」
「もう一人の私にも、さらにもう一人の私にもか?」
「そなただけだ」
「騎士よ、私が死を恐れたか?」
「忘れたのだ、友よ」



自由詩 knight of diamond Copyright mizunomadoka 2010-04-19 21:16:19
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