勝手な孤高
くらげ

どうやら堅い殻でオレの身体は包まれているようだ

周りの誰にも破れない殻は、オレをひとりぼっちにする

殻は勝手に ”コ・ド・ク” と銘々され、外にいる奴等はオレを嘲笑する

忘れたような古い昔に誓った、誇り高く生きていきたいなんて笑っちゃうような自信過剰

やがて過剰も取れ、残った自信も何処へやら----- 

誇りさえもが、ピューと吹いた一陣の風でビルの谷間に積もった埃と落葉に雑じって、高く舞い上がって消えた

今となっても、オレひとりだけが、この殻に勝手に ”孤高” と名付け、崖っぷちに右足の親指の爪俵一枚で残し、いっそのこと落ちれば片付くものの、潔さの名の勇気さえ喪失して、この世に只ぶら下がって生きている

死はこんなに身近に溢れているのに、何故あんなにも遠いのだろうか-----


自由詩 勝手な孤高 Copyright くらげ 2010-04-18 20:03:03
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