忘却
小川 葉

 
 
しあわせな
人が書く詩は
どことなくわかる

役に立たないことを
知ってるから

しあわせな
人が書く詩は
少しだけせつない
たりないものが
少しだけ
残ってしまうから

満たされたとして
はたして人は
しあわせになれるだろうか

という
ほんの僅かな
しあわせを
わすれてしまって
 
 


自由詩 忘却 Copyright 小川 葉 2010-04-17 02:49:26
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