倫理について
吉岡ペペロ
おとなになってから
倫理をふみつぶして歩くことが多くなった
仕事も人間関係もそんなことが多くなった
大義名分なんてそんなあるはずもなく
屁理屈と意地と感情でそれを選んでいた
倫理を考えるとつきまとう言葉があった
悲しみだった
哀しみではなく悲しみ
悲しみという感情だった
悲しみをふみにじるのがこわかった
こわいもの知らずのそれが正体だった
自由詩
倫理について
Copyright
吉岡ペペロ
2010-04-16 21:36:40