よくわからない
そんなよくわからない感情もよくわからない
満ちて満ちて
それだけでいいはずのものが不完全になっている
理由をさがす指先が紫になっている雨の日に
隣人の嬌声が際限なく繰り返されている
たぶん、きっと
沈黙ばかりがこの部屋を満たしているから
やけに、
雨音が催促するように聞こえてくるんだ
(やっぱりやめようとおもうんだけどそれでも理由をさがしているのね。それでどこにも欠如のないわたしの暮らしをなぞるたびに。ああ、このうだるような不安はわたしじしんの欠陥でしかないのねっておもいあたるの。けっかんひんけっかんひんけっかんひんけっかんひん。いえばいいじゃない。ほら。けっかんひん。)
最近よく咽の奥で
死ねばいいのに
って呟いてる
窓を開ければ晴天なのかもしれないのに
ちいさくちいさく
ささやかな憂鬱を籠もらせている
いつだってわかっていたことなんてないのに
なんでかよくわからない
よくわからない
よく
わからない