time for dinner
mizunomadoka
月末からとても寒い日が続いたから、隣の留学生のマナが
buy&sellで古い電気ストーブを買ってきたよ、と嬉しそうにみせてくれた
「タイはこんな寒い日ないよ」
「ちゃんと隠して使うんだよ?」
「アンドリューに見つかったら電気代かかるって割増料金とられるからね」
パスタを茹でながらメアリーが笑う。
「メアリーはどこに隠してるの?」
「私の部屋よ。ちょっとひどいでしょう?」
テーブルにお皿を並べていたサンディが頬をふくらませる。
「いいのよ。あの人のネコの世話はあたしなんだし」
「野菜の水やりは私でしょう」
「肥料はあたし」
「新しい方の菜園は上手くいってるの?」
「うーん、根菜で土を耕してるところ」
「パスタまだー?」
「待ちなさい。あんたデロデロのが好きでしょ」
「マナは何食べたの?」
「ミートパイ」
「それだけ? 一緒にパスタ食べる?」
「ううん、ありがとう。お腹いっぱい」
「遠慮しないの。ストーブ高かったんでしょー」
「可愛いもんね、そのストーブ」
「うん。でもこれとってもパワフル!」
そんな夕食のひととき。