箱
メチターチェリ
使うあてのないまま
手ごろな箱がたまっていく
何かを入れるのによさそうなので
いつも捨てずにとっておくのだが
その何かは見つからず
いつか箱のこと自体忘れてしまう
それでも実体あるものが消えるわけなく
いつの間にかぼくの部屋には
存在理由を失った箱が溢れかえっていた
これを機会に処分してもいい
しかし何もないぼくの部屋にあって
からっぽの箱だけが不思議な存在感を示しはじめる
もうしばらく埋めるべきものを探してみよう
とりあえずそう結論して明日
それらをしまうための箱を買いに行こうと思う