食事
朧月
古ぼけた湯飲みに乗り移った祖母が
あんたもええかげんにしいやと見つめる
ああ
そんな目でみんといて
欠けた茶碗は祖父だった
だいたいお前はお前はお前は
ええい
うるさいうるさい白いご飯めご飯め
つるっとすべる箸は優しい方のあの人か
真っ白いお皿はこうるさい叔母か
一同礼
して 食べる飯
食卓がにぎやかなのはいいことだ
せめて喋らない家族より
乗り移ったみんなと食い合おう
なんだ
母も父も
だれかに逢っているような顔してる
やっぱり食べることは生きることなんだ
最近お前はどうなんだ
って言って欲しい家族の場所は