torch
mizunomadoka

力を抜いて、目を閉じて、部屋の天井を見上げる。
蛍光灯の光が瞼にかすかに暖かい。
冬の冷たい空気も、夏のうだるような暑さも覚えてる。
初めてこの部屋に来たときのことも。
部屋は私を守ってくれた。数え切れない夜を過ごした。

私はもうあの部屋にはいない。
あなたはまだいるかもしれない。
風で木材が軋む、かすかな音。



自由詩 torch Copyright mizunomadoka 2010-04-12 18:43:39
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