押し花
夏川ゆう

押し花に込めた想いは緑色変色しても初夏を育てる

会議終え疲れた顔の会社員背広から匂う景気の悪さ

気まぐれな外国の猫抱きしめて日本にはない文化を探す

まだ少し麻酔の効果残しつつ眠気交じりに時間気にする

旅先で見つけたお菓子狐色飴とは違う感覚が美味

携帯から離れられない人々を不安に落とす圏外の文字

カレンダーの景色に心奪われて探してみたい地球の故郷

「電話には出られません」と告げる声乾いた風は異次元から来る

魂の言葉は全て本物で瞳に揺れる朝の憂鬱

相撲界ゴタゴタ続き見苦しい今の政府を見ている気分


短歌 押し花 Copyright 夏川ゆう 2010-04-05 16:21:01
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