四月三日

あんなにも暗い向こう側から

やがて笑うだろう君は来たのだ

やふぁやふぁと滑る肌に
神様のお使いみたいなすました顔で
僕たちのおどけた顔を眺めて

バレエダンサーの様な優美な手つき
まだしわしわの小さい手は

もうこの世界の広さを計りはじめてる

受け入れる覚悟はあるのね?

そして僕達は命のルールをおさらいする

言葉が創造されていく過程を目の当たりにし
軋む骨と筋肉の伸びやかなことを
泣いて笑うことの幸福を
生きるということのバランスを

自分が生まれてきたことに
意味を持たせるのは自分だということを

自然の摂理を
根源を


葉は芽吹き
凪の頃には
花が咲く

君が生まれた四月三日

僕らの幸せが

またひとつ

増える




自由詩 四月三日 Copyright  2010-04-03 22:33:49
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