震える言葉を摘み取ってみる
kauzak

震える言葉を摘み取ってみる
掌の中でフルフルと揺れて溶けて
流れることも滴ることもなく揮発する

赤い液体を吸い込んでしまった
痺れる感覚は思い込みなのか条件反射か
そんなこと、どっちでもよくて
感性の趣くままに進む

波打ち際の足跡を追って
硬く冷たい夜に遠く翻る灯台の灯りの方へ
ゆっくりと/トボトボと歩いてく

吹き渡る風だけが僕を慰める
軽いめまいを感じて
ふらつく足取りに不安を覚えながらも
光を目指して行く

世界を引きつれて
羽ばたこうとしているのは誰だ

 ※連なるだけの言葉シリーズ


自由詩 震える言葉を摘み取ってみる Copyright kauzak 2010-04-03 22:27:39
notebook Home 戻る