雨の日の入学式
ありす

せっかくの初登校なのに
朝っぱらから雨がザーザー

友達と待ち合わせして行くはずだったのに
電車の時間を間違えて
次の駅まで急いで送ってもらった

「最悪だ」

と思ったけれど
差しているいつもの傘は不思議と大きく見えて
ぎこちなく身につけられた新制服は雨をも弾いた
弾かれた雨は制服の上で宝石のように輝いている

車窓から見える小学生は元気に走りまわっている


色んなものから勇気をもらって
わたしの中の黒雲は去り
青空が見え始めたような気がした





自由詩 雨の日の入学式 Copyright ありす 2010-04-01 20:39:03
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