ばあちゃんの使命
朧月

うちのばあちゃんは
ぼけているから早起きで
朝日に 夕日におがむのは
家族の幸せ

息子と孫の名前を
一人 一人つぶやいて
無事に帰れと願います
居間の嫁の名前は呼ばず

雪が降り 雪がとけ
花が咲き 花が散り
ばあちゃんの時間は流れてるのかな

だれもいない縁側で
拝んでる
家にいる嫁の名前だけを呼ばず

ばあちゃんをみていると
母さんになってくる
母さんをみていると
私になりそうで こわいよ

ばあちゃんに私はここよって
いっても 振り向かない
ばあちゃんは 拝み続ける
家族の平和を



自由詩 ばあちゃんの使命 Copyright 朧月 2010-03-30 23:25:14
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