他愛もない笑い話をして
おどけた返事をする
きみは
僕のことを
僕よりも詳しくて
その華奢な肩に
少しの間
体重を預けたくなったり
する時がある
でも僕が
そんなことしないってことは
きみが一番よく知っていて
その眉が切なげに傾くたびに
目頭が熱くなるけれど
流れるなみだを
ずっと待ってる
そんな女々しさは大嫌いで
救急車で運ばれた病院で
婦長さんに
「誰か迎えに来てくれる人はいますか」と聞かれて
「いません」って答えた
「じゃあしっかりしないとね」と抱かれた肩が
とてつもなく重く感じた
埋め尽くされた着信履歴を消去して
部屋中の鍵をかけて毛布に包まる休日
嫌だ
こんな弱さ
誰にも
認められたくない
孤独は孤独のままが一番自然で心地いい
僕はきみがとても好きだけど
きみは僕のことを
とても愛しているから
このなみだは
絶対に見せられない