おままごと
たもつ

 
人形の折れた手首を持ったまま母の帰りを一人待ってた
 
 
説明しようとして絶命してしまった僕のレジュメが空へと
 
 
深夜、ヒツジが僕を数えている、可愛そうにまだ眠れないのだ
 
 
あと何度さよならを口にするのか、悲しくても悲しくなくても
 
 
不自由な右足をくすぐってみる。父が笑った。僕も笑った。
 
 
犬も歩けば棒に当たるけれどタロウとはもう歩けないだろう
 
 
みんな年を取ったね、おままごとみたいに笑ったり怒ったりして
 
 
 


短歌 おままごと Copyright たもつ 2010-03-26 23:31:26
notebook Home