どしゃぶりの雨がふった
はちはちよん

どしゃぶりの雨がふった

桜がようけ咲いたのう、
事務のおじちゃんが
きのういってたのに

はなびらが日差しに透けて
枝と枝のすきまから
春がちらちらもれて
ああ、うらやましいなあ
と思っていたのに

どしゃぶりの雨がふった

すべてのものが、
なんだか
うつくしいなあと思ったら
それは春だよ

似たようなストールが
いくつも欲しくなるのも

もういちど眠る
自分を許してあげるのも

きみを触っただけで
びりびりするのも

全部春のせいに
しちゃえばいいんだよ


どしゃぶりの雨がふった
きのう桜を
写真に撮っていてよかった


自由詩 どしゃぶりの雨がふった Copyright はちはちよん 2010-03-26 03:29:21
notebook Home