ふと
因子

ふと

足を止めたのは
なにかあったからでなく
なにもなかったからだった


足の裏になにかをうったえようとする
灼けた砂のいろがわかる
まわりの景色とおんなじはずだ
きっとそうだ


なにもないところは
ふしぎな規則で点在する
そこへ、すこしずつ
立ち止りながら
かなしみかたを模索する
こっけい


自由詩 ふと Copyright 因子 2010-03-20 22:21:43
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