時計の針
夏川ゆう
暇という時間に僕は襲われて時計の針が九時を知らせる
居場所ない人々の顔薄暗いシャボン玉のように彷徨う
真夜中に公園デビューする僕等昼間と違う異国の景色
午後になり雨降り出した日曜日安らぎ求め彷徨う僕は
疑えば今の幸せ薄くなる育てた愛は逆さまになる
強風が吹き荒れる夜ヒリヒリと心乾かす闇の存在
休日は車に乗って何処までも心はいつも宇宙飛行士
梅雨なのに雨を降らせること忘れ真っ直ぐ伸びる陽射しが痛い
促され婚姻届けにサインするその瞬間にざわめき消える
生き甲斐はすぐ見つかると思う時蒔いた朝顔静かに開く