猫の爪
朧月

私の言葉が尖るのは
爪とぎ忘れた猫だから
咲き始めの葉っぱだから

ごめんなさい
ごめんなさい
と春にまかせておじぎした

ぽきん と折れる
かもしれない

でもね でもね
そよそよそより 風がふき
黄色い花も ピンクのも
みいんな咲いている 

だから

いいんじゃないのと 君は言う
あるんじゃないのと 君は言う

ある かな
顔あげた とたんに
ざああと 風ふいた
風ふいた



自由詩 猫の爪 Copyright 朧月 2010-03-18 11:32:06
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