太陰潮
瑠王

きみは涙腺を狙っているのかい?
それとも胸の奥を爆発させようとでも?
いずれにしろ致命傷は免れるだろう
僕を本当に殺したいのであれば


ある時から、
脳を押しのけて頭蓋骨の中に
ひとつの部屋ができるだろう。
僕はそこにいる。
そこできっと退屈している。
そこを満たすことができれば、
僕はあっという間に死んでしまうだろう。
きみの海水で。


自由詩 太陰潮 Copyright 瑠王 2010-03-16 17:21:41
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