自癖
りこ

先生の言った言葉が離れないので
私は笛の通り 匍匐前進を続けます
多分未だ梅雨は明けてないと
塞ぎ込んでしまった穴に
降り注いでいる雨水

最近流行の酸性雨が草木と一緒に
私の事を溶かしてくれそうな気がして
水溜りに映る姿を何度も確認しています
本当は眼なんて持っていないけど

飲み込み損ねたものを無理矢理に押し込んで
いつだって従っている
あまりにもそれらの浮き沈みが激しいので
困っています 私
ドアノブに縄を繋ぎ止めて
生きた心地を捨てて
進みます 私、

匍匐前進で


自由詩 自癖 Copyright りこ 2010-03-16 15:52:35
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