まわろよ
ホロウ・シカエルボク
熱の照度ばかりが
思い出せる夢のような
ひとかけらの流れ
僕は芋虫を
君は蝶々を
思い思いに
這わしたり跳ばしたり
白い砂浜に
もっと白い飛行機雲がべったりと伸びて
湿度計が少し渋面をした
まわるまわる
天井がまわる
かざぐるまみたいに
僕らの息づかいで
異国の音楽みたいに
生きられたらと思った
言葉には違いないが
勉強しなくちゃ判らない
そんな異国の音楽みたいに
まっすぐばかりじゃ
自己満足で終わってしまうさ
回転や速度を
自由自在に使いこなして
いつだって
やるだけやれる大人でいようじゃないか
天井がまわる
僕らの呼吸で
眠たくなってまばたきすると
そのうち
万華鏡
まわれよ